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2014.9.21「家族総動員」

 今週は、教会員のY兄が、聖ヶ丘バイブルキャンプでカウンセラーを務めた証しをしてくださいました。



 週報はこちらです。

聖書箇所 創世記18:1-8、19:1-3
 1 【主】はマムレの樫の木のそばで、アブラハムに現れた。彼は日の暑いころ、天幕の入口にすわっていた。
2 彼が目を上げて見ると、三人の人が彼に向かって立っていた。彼は、見るなり、彼らを迎えるために天幕の入口から走って行き、地にひれ伏して礼をした。
3 そして言った。「ご主人。お気に召すなら、どうか、あなたのしもべのところを素通りなさらないでください。
4 少しばかりの水を持って来させますから、あなたがたの足を洗い、この木の下でお休みください。
5 私は少し食べ物を持ってまいります。それで元気を取り戻してください。それから、旅を続けられるように。せっかく、あなたがたのしもべのところをお通りになるのですから。」彼らは答えた。「あなたの言ったとおりにしてください。」
6 そこで、アブラハムは天幕のサラのところに急いで戻って、言った。「早く、三セアの上等の小麦粉をこねて、パン菓子を作っておくれ。」
7 そしてアブラハムは牛のところに走って行き、柔らかくて、おいしそうな子牛を取り、若い者に渡した。若い者は手早くそれを料理した。
8 それからアブラハムは、凝乳と牛乳と、それに、料理した子牛を持って来て、彼らの前に供えた。彼は、木の下で彼らに給仕をしていた。こうして彼らは食べた。

 1 そのふたりの御使いは夕暮れにソドムに着いた。ロトはソドムの門のところにすわっていた。ロトは彼らを見るなり、立ち上がって彼らを迎え、顔を地につけて伏し拝んだ。
2 そして言った。「さあ、ご主人。どうか、あなたがたのしもべの家に立ち寄り、足を洗って、お泊まりください。そして、朝早く旅を続けてください。」すると彼らは言った。「いや、わたしたちは広場に泊まろう。」
3 しかし、彼がしきりに勧めたので、彼らは彼のところに向かい、彼の家の中に入った。ロトは彼らのためにごちそうを作り、パン種を入れないパンを焼いた。こうして彼らは食事をした。

1.
 まず、この場を借りて、教会員、求道者の皆さんに感謝を伝えさせていただきます。
私が世話人となり、準備を進めてきました、映画「ふうけもん」の新潟試写会は、約600名の方が来てくださいました。
これは今まで7会場で行ってきた一日試写会の動員数で一番多かったそうです。
ところが新潟のすぐ次、栃木の宇都宮試写会は600人以上が集まり、記録はすぐに破られてしまいました。
でもこれは本当に感謝なことです。ひとつの県で行うたびに、他県に口コミが広がり、集まる人が少しずつ増えているからです。
新潟の試写会では40人以上の方が受付や会場の奉仕をしてくださいました。そのうちの二割、8名の方が豊栄の教会員でした。
またそれ以外にも、一族郎党引き連れて試写会に来てくださった教会員もおられました。
そして何よりも、私が一ヶ月前に世話人を引き受けて以来、豊栄の教会はこの「ふうけもん」のために祈り、備えてくださいました。
お一人お一人に心から感謝いたします。

 この三週間の間、色々なことがありました。でも当日、客席に座って映画を見ながら、すべての苦労が吹き飛びました。
600人が来てくださったことが嬉しかったのではなく、この映画を実際に見ることができたのが嬉しかったのです。
映画の中には、「ホーリーバイブル」と印刷された聖書は出て来ますが、イエス・キリストは出て来ません。
牧師が出て来ますが、最後はオーロラを見ながらアラスカで亡くなりましたとか、逆にイメージが誤って伝えられてしまうようなところさえあります。

 でも、イエス様は出て来ますか、とか、十字架は語られますか、とかいう質問を沈黙させてしまう、そんな映画でした。
親に突っかかる娘、ひきこもりの青年、自分を捨てた母親への怒り、そんな今、実際に起こる問題が、一つずつ、丁寧に描かれていました。
絡んだ糸を少しずつほぐしていくように物語が進んでいく、でもその根底にあるのは聖書であり、キリスト教信仰であることが伝わるのです。
主人公はクリスチャンですが、聖書を家族に伝える場面はありません。家族で礼拝に毎週足繁く通う場面があるわけでもありません。
でもその中心には聖書の説く赦しがあります。人の努力では到達できない和解があります。
自分が赦されなければ人を赦すことなどできないという言葉が自然な状況の中で伝えられていきます。

2.
 プロデューサーの言葉か、他の誰かの言葉だったか忘れましたが、ある人がこんなことを言っておられました。
「この映画を見終わった後、遠くに住んでいる家族に電話をかけたくなります」。
それは、家族の大切さ、ありがたさについてもう一度確認させてくれる映画ということなのでしょう。
そして私は、この映画を見終わった後、家族を描いている聖書を語りたくなりました。
アブラハムとロト、この二つの家族の姿を並べてみるときに、私たちは家族の大切さをより深く知ることができます。
アブラハムとロト、いつも行動を共にしていた二人でしたが、家畜の数が増えるに従って、使用人同士でいさかいが起こるようになりました。
そこで彼らは不本意ではありましたが別々に暮らすことになりました。
今日の箇所は、それぞれの家庭に神の使いが訪れるという場面を描いています。

 アブラハムは、やってきた三人の人をすぐに神の使いだと見抜きました。
そしてそこからの行動は、「家族総動員」と言って良いほどのもてなしぶりです。
すでに100歳に近づいていた老人アブラハムが、まるでサッカーチームのキャプテンのように、フィールドのあちらこちらを駆け回ります。
三人の使いを強いて木陰に座らせたかと思えば、すぐに台所へ走り寄って妻サラにパン菓子を作るように命じました。
さらにその足で家畜小屋で自ら上等の子牛を選んで若いしもべに手渡し、さらに牛乳、凝乳、子牛の料理を自ら運んで給仕役を務めます。

 では、ロトはどうだったでしょうか。彼もまた、叔父と同じような信仰者でした。
広場に泊まろうとする二人を強いて家に招き入れ、ごちそうと種を入れないパンでもてなしました。しかし叔父と比べると、何かが足りません。
アブラハムの家にはあって、ロトの家にないものは何でしょうか。それは家族です。ロトの家には、家族の気配がしないのです。
子牛料理に負けないほどのごちそうを彼は用意しました。種を入れないパンは、もともと神へのいけにえとして用いられるものです。
ロトは旅人に最上のものを用意しました。でも、そこには家族と一緒になって奮闘した跡は見られません。
ごちそうは湯気を立て、パンの香ばしい香りが部屋の中に広がっていたでしょう。
でもそこには、ロトと旅人だけの体温しか感じられません。妻と二人の娘、ロトに確かにいたはずの家族の姿が見えません。
アブラハムの家が家族総動員でもてなしたのとあまりにも対照的ではないでしょうか。

3.
 アブラハムとて、決して幸せな家庭を築いていたわけではありません。
彼の行動が家族につまずきを与えることもあれば、逆に家族の不信仰が彼を窮地に陥れる、ということも多くありました。
しかし問題のない家族など、本物の家族ではありません。問題がひしめく中で、どれだけ一緒にもがけるか、それが本物の家族です。
家族問題で苦しんでいる方は聖書を開いてみてください、と私たちは言います。
しかしどんな家族にも当てはまる万能の答えなどありません。聖書の中に書いてあるのは原則であり、解答ではないです。
聖書が私たちに教えているのは、犠牲を払わず、苦しむこともせずに勝利を得ることはできないということです。
イエス・キリストが命を捨てて私たちを救ってくださったという重みがわかる者は、犠牲は勝利に不可欠だということがわかるでしょう。
それぞれ異なる家族の問題に対して、王道のような解答はありません。でも家族が一緒に苦しみ、一緒に戦い、一緒にもがく。
家族で共にもがいていこう、答えをあせらず、もがけるだけもがいてみせようという決心をする。
そのとき、そこで初めて神のことばは、上から強いられたものではなく、下から家族を支える言葉となります。

 今日、私たちはアブラハムよりはロトに近いようです。
家族の中で自分だけが神をもてなして、それで私は神に仕えているという家庭に、神は入りたいとは思いません。
神に仕える前に、まず家族に仕えているか。神を愛する前に、家族を愛しているか。
これは神よりも家族を第一にせよという意味ではありません。神を第一にする者は、決して家族をないがしろにはしない、ということです。
やがてロトの妻は燃えるソドムの町を振り返り塩の柱になります。娘たちはソドムの影響を受け、近親相姦によって子供を残そうとします。
そんな家族だから、ロトと一緒に神の使いをもてなそうとしなかったのでしょうか。むしろ逆です。
家族に向き合うくらいなら、ひとりで神をもてなすことを選ぶロトだからこそ、彼の家族はソドムの愚かな楽しみでしか自分を慰めることができなかったのです。
私たちがやがて神の前に立つとき、そこで問われるのはどれだけ大きいことを成し遂げたかではなく、どれだけ小さな者たちを顧みてきたか、です。
その小さな者たちは、どこか遠くにいる人たちではなく、私たちが日々顔を合わせ、共に暮らしている者たちです。
家族総動員で主に仕えたいという思いを今日決心するならば、神は私たちに家族を愛する力を与え、家族の心を開いてくださいます。
posted by 近 at 19:00 | Comment(0) | 2014年のメッセージ
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